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結核感染の補助診断検査(QFT検査・T-スポット検査)

QFT検査とは

結核菌感染の補助的診断として、実施しているQFT-3G検査に加えて、第4世代としてクォンティフェロンTBゴールドプラス(QFT-Plus)が体外診断薬として承認されました。

QFT-Plusは、QFT-3Gに比べ結核刺激抗原が追加され、CD4リンパ球に加えて、CD8リンパ球の免疫応答も評価可能になったことで、感度・特異度とも向上しました。

さらに、採血から培養までの保存時間も延長されています。

  検査項目名 QFT(従来品) QFT-Plus(改良品)
  抗原 ESAT-6、CFP-10 (No.1)、TB7.7 ESAT-6、CFP-10 (No.1、No.2)
  免疫応答 CD4 CD4、CD8
保存時間 専用採血管 17~27 ℃ 16時間 16時間
ヘパリンリチウム 採血管
2~8 ℃
32時間 48時間
  受託開始日 平成30年7月2日
  備   考 *検体回収(土日・祝日を除く 月~金曜日)も行いますので ご相談下さい(要予約)。 *採血時間を必ずご記入下さい。
*従来法による検査の受注は、12月末で終了となります。

※専用採血管とパリンチウム採血管のどちらかをお選びください。

検査の用途・目的

「結核」=「過去の病気」と考えがちですが、日本では現在、1年間に新たに20,000人 近くの人が結核患者になっており、結核で2,000人近くの人が死亡しています。結核罹患率(人口10万対)は、2020年までに10以下を目指しているところ、2016年の結核罹患率は13.9であり、日本は世界の中でも「中まん延国」とされています(厚生労働省のホームページより、2016年データ)。こうした中で2007年4月には、感染症法に基づく結核の届出基準の改正によって、「潜在性結核感染症」についても届出の対象となるなど、従来の発病予防のための「化学予防」から、「潜在性結核感染症の治療」として認識され、より積極的な対応がとられるようになりました。QFT検査はこうした潜在性結核感染症や活動性結核の補助診断にご活用いただけます。また、“医療関係者における結核管理”として現在従事されている方だけでなく、採用時にも検査することをお勧めします。

測定原理

結核は、結核患者からの飛沫核に含まれる結核菌の感染によって起こる感染症です。しかし、感染者のうち発病するのは一部で、その他の感染者は発病しません(潜在性結核感染)。 体内に結核菌が侵入すると、結核菌はマクロファージに貪食され、その抗原情報がTリンパ球に提示されます。これによりTリンパ球は結核菌の抗原で感作されます。この結核感染者の血液を結核菌特異抗原とともに培養することにより、血液中の感作Tリンパ球からIFN-γが分泌されます。この分泌されたIFN-γをELISA法を用いて測定することにより、結核菌の感染の有無を診断します。QFT検査で使用されている結核菌特異抗原は、すべてのBCG株とM. kansasii、 M. szulgai及びM. marinumを除くほとんどの非結核性抗酸菌には存在しません。このためBCGワクチン接種の影響を受けずに結核菌感染を診断することができます(試薬添付文章より)。
 この度、第4世代であるQuantiFERON TB ゴールドプラス(QFT-Plus)が2018年2月5日に体外診断用医薬品として承認されました。QFT-Plusは従来からのCD4陽性リンパ球の免疫応答を利用することに加え、CD8陽性リンパ球の免疫応答も利用することにより、感度・特異度がともに改良されています。さらに、QFT-Plusではヘパリンリチウム採血管(1本)で採血後、2~8℃で48時間と保存時間が延長され利便性が向上されています。

QFT専用採血管の場合

 採血管は室内温度(22±5℃)に戻してから使用してください。1検体に付き、3本または4本の専用採血管に各1 ml採血していただき、採血後上下に5秒間または10回軽く振って混合してください。採血後、16時間以内に培養(37℃で16~24時間以内)を開始してください。孵卵器等がなく培養ができない場合はご相談ください。

検査の用途・目的 (結核感染の補助診断検査)

 T-スポット検査は、全血そのものではなく、PBMCを抽出して検査材料とします。検査に必要なPBMCを全血から取り出し、その中のリンパ球が結核菌特異抗原の刺激を受けた結果産生するIFN-γを測定します。また、PBMCを洗浄することで、免疫能を阻害するような物質(顆粒球、薬剤等)や検体中に存在するIFN-γを除去するなど、より特異的な反応に着目した方法です。AIDS、慢性腎不全、透析患者、生物学的製剤使用者などの、“免疫抑制状態における患者の補助診断”として有効な検査と言われています。