調査研究・助成事業

「子宮頸がん検診に関する共同研究」について

ちば県民保健予防財団と市原市は、子宮がん検診の受診  率向上とがんの早期発見を目指して、共同研究を実施しています

 子宮頸がんの主な原因は、性交渉によるヒトパピローマウイルス(以下、HPV)の感染であることが分かっています。子宮頸がんは、HPVワクチン接種と子宮頸がん検診により予防が可能といわれていますが、日本では、HPVワクチン接種の積極的勧奨が中断され、また、検診受診率も先進国の中で顕著に低いのが現状です。このような対策の遅れから、日本では子宮頸がんにかかる女性が増加しています。
 この研究は、自分で膣内の粘液を採取し、HPVの感染を調べる検査(以下、自己採取HPV検査)が、検診受診率向上とがんの早期発見に役立つかを判断するために実施します。研究の実施に当たっては、研究の対象者となった方を、自己採取HPV検査を実施するグループ(自己採取HPV群)と通常の検診を受けるグループ(通常検診群)に分けて、結果を比較します。このようにグループ分けをすることで、信頼できる結果を得ることができます。どちらのグループに入るかを選ぶことはできません。
 研究の対象者となった方には、2021年2月1日に研究の説明文書をお送りします。
 2021年2月20日ごろにグループ分けを行い、自己採取HPV群になった方には、2021年3月10日に、再度、研究の説明書をお送りする予定です。

この研究に関する市原市のWebページ※
https://www.city.ichihara.chiba.jp/kenko/00_kurasi_top/04_kensin/sikyuukeigan_kyoutei.html

※市原市のホームページリニューアルのため、URLは、2021年4月1日以降は使用できません。
「市原市 子宮頸がん研究」で検索してください。

研究の詳しい内容は、以下をご覧ください。

目次 (下記の目次をクリックすると対象の項目欄へ移動します)

1.研究課題名

2.研究の背景と目的

 子宮頸がんについて

 子宮頸がん検診について

 研究の目的

3.研究の方法

 研究対象者

 グループ分けについて

 自己採取HPV群の検診の方法

 通常検診群の検診の方法

 研究に参加しない場合の子宮頸がん検診

4.研究に利用する情報

 自己採取群および通常検診群で利用する情報

 自己採取群のみで利用する情報

5.研究期間と参加人数

6.予測される利益と不利益

 予測される利益

 予測される不利益

7.費用負担および謝礼について

8.外部委託について

 委託先

9.個人情報の取り扱い

10.検体・情報の保管と廃棄について

 検体の保管と廃棄

 情報の保管と廃棄

11.研究費と利益相反

12.研究の参加を断る方法、同意を撤回する方法

13.研究組織

14.HPVに関するQ&A

15.問い合わせ窓口

16.書類のダウンロード

1.研究課題名

子宮頸がん検診未受診者に対する自己採取HPV検査の有用性の評価:ランダム化比較試験

2.研究の背景と目的

子宮頸がんについて

 子宮頸がんの主な原因は、HPVの感染であることが分かっています。HPVは、主に性交渉により感染し、性交経験のある女性の7~8割は一生に一度は感染するといわれています。HPVに感染したとしても、多くの場合は自然にウイルスが消失しますが、一部の方では感染が持続し、子宮頸がんになる場合があります。子宮頸がんは、HPVのワクチン接種と子宮頸がん検診により予防可能です。しかし、日本では、HPVワクチンの積極的勧奨が中断されています。また、子宮頸がん検診の受診率も、先進国の中で顕著に低いのが現状です。このような対策の遅れから、日本では、先進国で唯一、子宮頸がんが増加しています。毎年、約1万1千人の方が子宮頸がんに罹患し、約3千人の方が死亡しています。

 

子宮頸がん検診について

 子宮頸がん検診では、がんになる前の「異常」(異形成といいます)の検出が可能です。この段階で対処できれば、死亡や子宮の摘出を防ぐことができます。
 日本での子宮頸がん検診は、ブラシやヘラで子宮の入り口(子宮頸部)をこすり、細胞を採取する「細胞診」という方法で行われてきました。この方法は、医師が子宮頸部の様子を見ながら細胞を採取する「医師採取」でなければ、正確な結果が得られません。したがって、子宮頸がん検診を受診する場合には、クリニックや集団検診会場に足を運ぶ必要があります。しかし、時間がない、恥ずかしい、などの理由から、検診の受診をためらう方が多いため、子宮頸がん検診の受診率は伸び悩んでいます。
 7月に我が国の子宮頸がん検診ガイドラインが新しく更新され、HPV検査が日本で初めて推奨されました。検査は、細胞診とは異なり、自分自身で子宮頸部をブラシ等でこする「自己採取法」でも、正確な結果が得られることが分かっています。しかし、自己採取法に関する国内でのデータが不足しているため、自己採取法は現在のガイドラインでは推奨されてい ません。

研究の目的

この研究は、子宮頸がん検診の未受診者に、自己採取によるHPV検査(以下、自己採取検査)を提供した場合の有用性を評価することが目的です。具体的には、検診の受診率が向上するか、また、がんになる前の「異常」やがんの検出率が向上するか、を明らかにします。

3.研究の方法

研究対象者

 研究の対象者は、以下の基準に該当した方です。基準に該当した方には、本研究の説明書をご自宅に送付します。

1)対象者を抽出する時点で、市原市の住民である女性

2)2021年4月1日時点で、30-58歳かつ偶数年齢の方

3)過去2年以上、市原市の子宮頸がん検診を受けていない方

グループ分けについて

 研究では、参加者を、①自己採取HPV検査を提供するグループ(自己採取HPV群)と②通常の子宮頸がん検診を提供するグループ(通常検診群)に1:1で分けて比較します。グループ分けは、「無作為化(ランダム化)割り付け」という方法で行います。これはくじ引きでグループ分けを行うような方法で、あらかじめコンピューターで作成した乱数表を使って、ランダムにグループ分けをします。このようにグループ分けすることで信頼できる結果を得ることができます。どちらのグループに入るかを選ぶことはできません。そのため、希望するグループに入れない可能性があります。

 

 

自己採取HPV群の検診の方法

 自己採取HPV群になった場合には、自己採取HPV検査を受けるか、通常の市の子宮頸がん検診(細胞診)を受けるかを選ぶことができます。自己採取HPV群になった方には、2021年3月ごろ、改めて、ご案内(説明文書など)をご自宅に送付します。具体的な手順はその案内に記載しますが、大まかな内容は以下のとおりです。
 自己採取HPV検査を希望する場合には、Webページまたはお電話で、受診の希望をお知らせいただきます。検査を希望した方には、研究の同意書、自己採取のキット、アンケート調査用紙をご自宅に送付します。アンケート調査では、子宮頸がん検診未受診の理由や自己採取実施の感想等をお聞きします。自宅等で、検体を採取し、同意書、自己採取のキット、アンケート調査用紙を返送していただきます。HPV検査の結果はご自宅に送付します。HPV検査が陰性であっても陽性であっても、市の子宮頸がん検診(細胞診)を受診することをお勧めしますが、特に、陽性であった場合は、子宮頸がんになる可能性が高いと考えられますので、市の子宮頸がん検診(細胞診)を受診することを強くお勧めします。細胞診が陽性であった場合は、市の子宮頸がん検診の運用に従って、指定の医療機関で精密検査を受けてください。
 検体の自己採取は、タンポンの装着と似たような方法で実施します。自己採取の方法について詳しく知りたい場合は、自己採取キットを販売している原田産業株式会社のホームページをご覧ください。

原田産業株式会社のホームページ
http://medical.haradacorp.co.jp/products/sanfujin/evalyn_brush.html

通常検診群の検診の方法

 通常検診群になった方は、2021年5月から開始する「2021年度の市の子宮頸がん検診」を受診することができます。
 市の子宮頸がん検診の受診の方法は、市のホームページをご覧ください。

市の子宮頸がん検診のご案内
https://www.city.ichihara.chiba.jp/kenko/00_kurasi_top/04_kensin/04_sikyuugan.html
市原市のホームページリニューアルのため、URLは、2021年4月1日以降は使用できません。
「市原市 子宮頸がん検診」で検索してください。

研究に参加しない場合の子宮頸がん検診

2021年5月から開始する「2021年度の市の子宮頸がん検診」を受診することができます。

4.研究に利用する情報

 以下の情報を研究に利用します。これらの情報を利用されてたくない場合は、「研究の参加を断る方法」の手順に従って、その旨をお知らせください。

自己採取群および通常検診群で利用する情報

市で管理している以下の情報を解析に利用します。
 1)生年月日
 2)最後に受診した市の子宮頸がん検診の年度
 3)2021年度の市の子宮頸がん検診の受診の状況
 4)2021年度の市の子宮頸がん検診の結果
 5)2021年度の精密検査の結果
 6)2023年度の市の子宮頸がん検診の受診の状況
 また、資料等の発送のために、氏名、住所を利用します。

自己採取群のみで利用する情報

HPV検査を受けた方については、以下の情報を解析に利用します。
 1)HPV検査結果
 2)アンケート調査結果

5.研究期間と参加人数

この研究の実施期間は、2020年12月から2025年3月31日です。
市原市の市民である女性、約20,000人に参加していただく予定です。

6.予測される利益と不利益

予測される利益

 この研究で、自己採取HPV群になった場合には、HPV感染の有無を知る機会を得ることができます。さらに、子宮頸がんを早期に発見できる可能性があります。
 日本では、自己採取HPV検査の有用性を示した研究がありません。この研究で有用性が示されれば、子宮頸がん検診ガイドラインで自己採取法が選択肢として推奨され、その結果、多くの女性が利益を受ける可能性があります。

予測される不利益

 自己採取により、ごくまれに軽度の痛みや出血を伴う場合があります。また、がん検診には、がんを見逃してしまう「偽陰性」と、検診の結果が陽性であったのにがんが見つからない「偽陽性」が存在します。このような「偽陰性」や「偽陽性」は避けることができません。検診の限界をご理解の上、ご参加ください。

7.費用負担および謝礼について

 自己採取HPV検査の費用は、研究費で負担しますので、無料です。  
 自己採取HPV検査を受けることで好ましくない症状(出血等)があった場合は、保険診療での対応となります。
 研究費で治療費のお支払は致しません。また、この研究では、謝礼はお渡ししません。
            

 【参考】
 l 市の子宮頸がん検診(細胞診)の自己負担額
   Ø 集団検診:500
   Ø 個別検診:600円(子宮体部検診との同時実施の場合は1,200円)
 l 精密検査の自己負担額
     医療機関から請求される金額(保険診療としての受診)

8.外部委託について

以下の業務は、外部機関に委託します。業務遂行にあたっては、必要に応じて「秘密情報等保持契約書」により機密保持の契約を取り交わします。

委託先

株式会社正文社:送付物の印刷
株式会社地区宅便:送付物の封入と送付
株式会社LSIメディエンス:HPV検査

株式会社アクセライト:WebによるHPV検査の受付、キットの送付、検査結果の送付
株式会社キーペックス:印刷帳票の溶解処理
フォームズ株式会社:研究参加の拒否を受け付けるためのWebシステムの運用

9.個人情報の取り扱い

 研究に必要なあなたの情報は、市原市からちば県民保健予防財団(以下、財団)に提供されます。情報提供にあたっては、予め市原市個人情報保護審査会の意見を聴いています。
財団は、検査キットの送付などの業務を実施するために、あなたの氏名、住所等の情報を、入退室管理をしている外部のネットワークに接続していないパソコンで管理します。これらの情報は、この研究以外には一切使用しません。研究中、すべての情報は、セキュリティに十分注意して取り扱います。

 研究の計画等は、厚生労働省が推奨する公開データベースである「研究実施計画・研究概要公開システム(jRCT)」に登録します。研究結果は、医学雑誌や学会で発表します。このような場合でも、個人を特定できる情報が外部に漏れることや、公開されることはありません。

10.検体・情報の保管と廃棄について

検体の保管と廃棄

 自己採取HPV検査のための検体は、必要な検査後、検査委託先で適切に廃棄します。長期間の保管は行いません。

情報の保管と廃棄

 この研究で用いた情報の保管期間は、研究終了後5年が経過した時点、あるいは、本研究に関連した論文の公表日から3年が経過した時点のいずれか遅い日までとし、その後、廃棄します。また、論文として公表した場合には、結果の根拠となるデータセットを、個人情報を除外した上で10年間保管し、その後、廃棄します。住所情報は、発送業務終了後、速やかに破棄します。研究の参加を拒否した場合、あるいは、同意を撤回した場合には、情報を廃棄します。既に論文等で成果を公表した後は、廃棄することはできませんのでご了承ください。

11.研究費と利益相反

 研究における利益相反とは、研究結果がゆがめられる恐れのある状態をいいます。たとえば、研究に使用している薬を製造している製薬会社の社員が研究を行っている場合、その薬が効かないなどの製薬会社にとって不利益な結果にならないよう、研究データが書き換えられたり、製薬会社にとって都合が良いように結果を解釈したりする恐れがあります。 この研究では、研究全体及び研究者個人としての利益相反はありません。
 本研究は独立行政法人日本学術振興会の科学研究費補助金(研究課題名:子宮頸がん検診未受診者に対する自己採取HPV検査の有用性評価:ランダム化比較試験)を使用して実施します。

12.研究の参加を断る方法、同意を撤回する方法

 研究に参加したくない場合は、研究期間中いつでも研究の参加を断ることができます。また、自己採取HPV検査を申し込み、同意書を提出した場合も、研究期間中は同意を撤回することができます。
 研究の参加を断った場合、同意を撤回した場合であっても、それを理由にあなたが不利な扱いを受けることはありません。
 研究の参加を断りたい場合、同意を撤回したい場合には、①お電話、又は、②Webページから、その旨をお知らせください。その際には、研究IDが必要です。研究IDは、本研究の対象者の皆様にお送りする説明書に同封されています。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

13.研究組織

【代表機関】
公益財団法人ちば県民保健予防財団(責任者:羽田 明)
【共同研究機関】
市原市(責任者:小出 譲治)         
国立大学法人千葉大学(責任者:羽田 明)                 
大学共同利用機関法人情報・システム研究機関統計数理研究所(責任者:長島 健悟)

14.HPVに関するQ&A

Q どのくらいの方がHPVに感染しているのですか?

平均して、約10%の方がHPVに感染しています。

HPVは性交渉による感染しますので、性活動が活発な若い世代で感染率が高く、20代で25%、30代で15%程度の方が感染しています。感染率は、年齢とともに低くなり、50代の方では5%程度です。

 

Q どうやったらHPVの感染を防げますか?

現在、完全に感染を防ぐ方法はありません。

例え、コンドームを使用したとしても、コンドームで覆うことができない部分(肛門や外陰部の接触)からも感染することがあるため、完全に感染を予防することはできません。HPVワクチン接種を行うことで、そのワクチンの型に対応したHPVの感染は予防できますが、他の型のHPVの感染は予防できません。

 

Q HPVに感染していたらがんになってしまうのですか?

HPVに感染しても、がんになる方は1,000人に1人か2人です。

HPVに感染しても、約90%の方は自身の免疫力で1年か2年のうちにウイルスを排除します。残りの10%の方は感染が持続し、そのうち約10%の方に、がんになりやすい細胞の変化が起こります。さらに、そのうち、約10%の方ががんになると考えられています。したがって、HPVに感染してもがんになる方は0.1~0.2%と非常に少ないです。

 

Q HPVが陽性だった場合、どうしたらよいですか?

子宮頸がん検診を受診して、子宮頸部の細胞に異常がないか検査してください。

現在、HPV感染に対する治療法はありません。HPVの感染が分かったら、市の子宮頸がん検診を受診して、子宮頸部の細胞に異常がないか検査してください。検診で異常が認められなかったとしても、HPVが陰性となるまで、年に1回、検診を受診することをお勧めします。

 

Q HPVに感染していることをパートナーに伝えるべきですか?

パートナーに伝える必要はありません。

HPVはごくありふれた性感染症ですので、HPVに感染していたとしてもパートナーに伝える必要はありません。伝えたとしても、現在、男性のHPV感染の検査方法はなく、男性にとって大きなメリットはありません。

Q 「HPV検査結果」の「その他の型」とは何ですか?

12種類のハイリスク型HPVのいずれかが検出された場合に陽性と判定されます。

16型18型以外のハイリスク型HPV(31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、68型)のうち、いずれかのDNAが検出された場合に、陽性と判定されます。 12種類のうち、どの型のHPVが検出されたかは分かりません。

15.問い合わせ窓口

ちば県民保健予防財団調査研究部
電話番号:フリーダイヤル 0120-771-702※
     043-246-8606
     ※フリーダイヤルは2021年6月30日まで利用可能です。携帯電話からは利用できません。
受付曜日・時間:月~金(祝日を除く)・午前9時~午後5時 

16.書類のダウンロード

研究説明書(全対象者用)

研究説明書(自己採取HPV群用)

同意書

総合センターへのアクセス

■ 徒歩の場合

JR京葉線、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」から約17分又は京成千葉「西登戸駅」から徒歩約15分

■ バスの場合

コチラの時刻表をご参照ください。

■ お車の場合

カーナビに財団の代表電話番号(043-246-0350)をご入力いただき目的地に設定してください。

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