糖尿病はインスリン作用の不足に基づく慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群です。高血糖が長く続けば糖尿病特有の三大合併症である糖尿病神経障害、網膜症、腎症が出現し、併せて動脈硬化症(大血管障害)により、心筋梗塞、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症が起こります。1型糖尿病、2型糖尿病、その他特定疾患に伴う糖尿病に分類されますが、日本人の場合95%以上が2型糖尿病です。わが国の場合、20世紀後半から豊かな経済に支えられた食生活の欧米化、労働の機械化に伴う身体活動度の低下などの環境要因が大きく関与しており、このようなライフスタイルの急激な変化が糖尿病の著しい増加をもたらしています。糖尿病頻度に関しては、厚生労働省が2003年に糖尿病が強く疑われている人を740万人、否定でない人を880万人と試算しています。
糖尿病の合併症については、糖尿病腎症による透析患者が毎年1万人近く増加し、網膜症による失明患者の増加も軽視出来ません。心筋梗塞、脳梗塞発症にも糖尿病は大きく関与しており、早期発見によるこれら合併症の2次予防も重要ですが、何よりも糖尿病そのものを発症させないため、1次予防が大切なのです。
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