検査結果の見方―健康診断で行われる各検査項目について解説します。

 

 

 

 


 健康を維持するには、定期的な検査はとても大切。でも、検査を受けることで安心してしまい、そのままにしたりしていませんか? 病気が見つかった方は勿論ですが、実は異常なしだった方にとっても、検査結果は健康を維持していくための大切なヒント。検査の結果は要チェックなのです。…とはいえ、診断結果には専門用語が多く、何の検査でどういう意味を持つ値なのかよく分からないという方も多いのでは?そこでこのページでは、各種検査について、その検査でわかることを項目ごとにまとめてみました。

 

検査 検査で分かること
BMI 身長と体重の割合で
体格指数=体重(Kg)÷身長(m)2であらわします。
標準体重 BMIが22になる時に標準体重になるよう計算しています。
(体重実測値−標準体重)÷標準体重×100
肥満度 肥満度が10%以上になると太り気味です。
血圧 心臓から血液を送り出すときに血管にかかる圧力を血圧といいます。
 血圧が変動する原因として、安静度、精神的ストレス、水分摂取量、睡眠不足などがあげられます。塩分のとりすぎ、体重増加は高血圧の誘因になります。
 現在の高血圧の診断基準は140/90mmHg以上です。 

 

尿 たんぱく 尿中に排泄されるたんぱくを調べます。腎臓病や腎障害が分かります。また異常がなくても運動後や、起立性たんぱく尿でたんぱくが出ることもあります。
潜血 尿中に排泄される赤血球、とくにヘモグロビンと反応する試薬を使って調べます。腎臓、尿管、膀胱、尿道等の尿路系に障害があるときに陽性になります。
沈渣 尿を遠心分離器にかけて尿を固形物と液体に分けます。その固形成分を顕微鏡で観察したもののことをいいます。赤血球、白血球、扁平上皮細胞、細菌などが多くみられ、赤血球は尿路系に出血があるとき、白血球は感染が起こっているとき(主に膀胱炎)に多くみられます。その他の結果をあわせて腎臓病を予測します。

 

便潜血反応検査 口から肛門にかけてのどこかで起こる出血を調べます。肉眼ではわからない少量の出血でも検査をすることができます。人の血液にしか反応しませんが、口の中の出血にも反応するので歯槽膿漏や虫歯、鼻血などがあるときには採取するのに注意が必要になります。

 

糖尿病検査 血糖 血液中のブドウ糖の濃度を調べます。糖尿病ではもちろんのこと、胃切除後や薬、ストレスなどでも上昇します。また、肥満、運動不足も血糖を上昇させる要因になります。
HbA1c 血液中のブドウ糖が赤血球内のヘモグロビンと結合したものを調べる検査で過去1〜2ヶ月の血糖の平均値を推測するものです。
%で表現されます。
尿糖 尿中のブドウ糖を調べる検査です。尿糖が出るときの血糖は160〜180mg/dl以上の場合です。糖尿病でなくても尿糖が出る場合があり、それを腎性糖尿病といいます。


 

血清 梅毒 梅毒反応の有無を調べる検査です。治療が終わっても検査には反応して陽性になることがあります。また梅毒でなくても検査の結果が陽性になることもあります。
HB抗原、HCV抗体 B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルスに感染しているかを調べる検査です。
CRP 炎症や組織の損傷で反応するたんぱく質を調べます。炎症などで陽性化します。アレルギーや、自己免疫疾患でも上昇します。
RA リウマチ性の疾患に反応し、慢性関節リウマチを見つけるのに役立ちますが、陽性でもリウマチとは限りません。
血液 赤血球 血液の中に含まれています。血色素量とともに貧血の指標になります。
血色素量 赤血球の主成分で体内に酵素を運ぶ仕事をしています。貧血の診断に有力な検査です。低いと貧血と診断されます。
ヘマトクリット 血液中にしめる赤血球の容積の割合を表します。高いと血液が濃くなり、血管が詰まりやすくなります。
血小板 出血を止める役割をします。
※血液の酵素はひとつでは判断できないので他の検査とあわせて判断します。

 

尿ウロビリノーゲン おもに肝臓の働きを調べる検査です。
TTT,ZTT 血液中のたんぱく量を調べる検査のひとつです。肝機能検査のスクリーニングのひとつとして行われます。アレルギーのある人でも高くなることがあります。
AST(GOT) 体の中の様々な臓器に含まれています。肝臓、心筋など多くの臓器に含まれています。健康な人の中にも常に一定量含まれていますが、臓器や組織が損傷すると血液中に大量に流れてきます。主に肝機能障害の程度がわかります。
ALT(GPT) AST(GOT)とともに酵素のひとつであり、おもに肝細胞に多く含まれているので肝機能障害の程度が分かります。AST、ALTともに飲酒や激しい運動後、薬やストレスなどでも上昇します。
γ-GTP 酵素の一つです。肝臓や胆道の病気があると他の酵素より早く異常値を示します。そのため、アルコールによる肝障害の指標になる検査として知られています。
LAP 酵素の一つで肝臓や膵臓、胆道などに多く含まれています。他の検査とあわせて、肝臓や胆道の検査として用いられます。
ALP 酵素の一つで、ほとんどの臓器に含まれているものです。血液中ではおもに肝臓や、骨、骨盤、小腸から流れ出ます。このため他の検査もあわせて総合的に判断します。
LDH 酵素の一つで、あらゆる細胞の中に含まれています。特に、心筋、肝臓、骨格筋に多く含まれています。運動や軽作業によっても上昇します。これだけでは病気の特定はできないので他の検査もあわせて総合的に検査していきます。
総ビリルビン 赤血球中のヘモグロビンが肝臓で処理されてできる黄色い色素で胆汁に多く含まれます。肝臓や胆嚢に障害があると高くなりますが特に病気でなくても体質的にビルビリンが高い人もいます。
直接ビリルビン
間接ビリルビン
ヘモグロビンが肝臓で処理されて出来たものを間接ビルビリンといい、それが肝臓で水溶性に変化したものを直接ビルビリンといいます。これらのビルビリンの量の違いから黄疸の原因を調べることができます。
血清総たんぱく 血液中のたんぱく質を調べたもので、栄養状態や、腎臓や肝臓の機能を調べることができます。
A/G比 血液中のたんぱく質のアルブミンとグロブリンの比率をあらわしたものです。アルブミンは肝臓だけで作られるので肝機能に異常が出たときはA/G比は低くなります。
コリンエステラーゼ 肝臓で作られる酵素のひとつです。他の検査より早く異常があらわれるので肝臓の障害をいち早くキャッチする検査として用いられています。特に現代人に多い脂肪肝の時に高くなります。

総コレステロール コレステロールはホルモンの材料や細胞膜を作るなどの働きがありますが、多くなりすぎると動脈硬化の原因になります。また、少ないと血管が切れやすくなり、脳出血などが起こりやすくなります。
中性脂肪 体内のエネルギー源として使われます。おもに、食物からの摂取になりますが、多く取りすぎると体内に蓄積され、肥満の原因になります。

 

HDLコレステロール コレステロールの一つで末梢からコレステロールを取り除くため、善玉コレステロールと呼ばれています。

 

BUN 体のたんぱく質の最終産物であり、大部分は尿中から排泄されます。腎臓の機能が低下すると高値になりますが、たんぱく質をたくさん摂取したときや、脱水のときにも高くなります。
クレアチニン 尿素窒素と同じように老廃物の一種で、腎臓の機能を調べるもののひとつです。
尿酸 細胞の核最終産物(主な成分をプリン体という)であり、ほとんどは尿から排泄されます。脂肪の取りすぎや魚や肉などの動物性たんぱくを取りすぎると尿酸値があがり、関節内に尿酸結晶が沈着し、痛風発作を起こしやすくなります。尿管結石の原因にもなります。
アミラーゼ おもに唾液腺と膵臓から分泌される酵素です。高くなると膵炎、唾液腺炎の可能性も考えられますが、詳しい検査も必要になります。

心電図 心臓が動くときには弱い電流が流れています。その電流の流れを記録したものを心電図といいます。不整脈や心臓を養う冠状動脈の効果などを調べることができます。

 

上部消化管X線撮影検査 バリウムを飲んでX線を通して、食道や胃、十二指腸の通過状態形状、粘膜のあれや潰瘍、ポリープの有無などを調べます。
腹部超音波検査 超音波を当ててその反射を利用して肝臓や胆嚢、腎臓、脾臓などの所見を調べます。この検査はX線の被爆がない検査です。
胸部X線検査 胸の正面、側面にX線を当て、心臓や肺の状態を知ることができます。炎症や結核等がわかります。
聴力検査 オージオメーターを利用して1000Hz(低音域)と4000Hz(高音域)の聴力を検査します。高音域(4000Hz)は加齢とともに低下していきます。会話での人の声は1000Hzが中心になっているといわれています。
眼底 血管の状態を唯一直視できる場所です。目の病気ばかりでなく、血管の状態の変化から全身の血管の状態を推測できます。特に心臓を養う冠状動脈や、脳の血管の性質は、眼底の動脈と性状が似ていると言われています。

 

骨密度検査 人間の骨は歳をとるごとにもろくなってきます。女性はその傾向が特に強く閉経後に骨粗鬆症にかかる割合が高くなります。当ドックの検査では超音波でかかとの骨密度を測定し、骨量と同年代の平均値と比較します。

     


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